結納は結婚式と比べると地域色がかなり色濃く残っている行事といえるでしょう。 結納品の品目・品数・結納金は地域や家によってしきたりや考え方に差があるので事前に両家の意見交換を行うことから始めましょう。
A 取り交わす結納品の品目や結納金の金額、服装、食事をどうするか?などは事前に両家で意見を
調整し、仲人とも打ち合わせておきましょう。もてなしについては祝い膳の代わりに簡単に桜湯と茶菓子でもかまいません。
仲人に出向いてもらう場合は車代を用意するか車の手配をするようにします。
車代を渡す場合は往復のタクシー代程度の金額を包み「御車代」と表書きして渡します。これは仲人への謝礼とはまた別のものです。
部屋を整え、和室なら床の間におめでたい掛け軸を掛けて盆栽や生け花、置物などを飾って慶びの雰囲気を演出しましょう。
洋間の場合は上座にあたる場所に結納品を飾れるようなスペースを作り、台をセットしておきます。
A 結納は結婚式に比べるとかなり地域色が濃く出ている儀式といえるでしょう。
ここでは関西の伝統的なスタイルを説明しますが厳密にはそれぞれの土地柄を反映した細かい違いがあります。
またその一方で最近では関東風のしきたりが交じり合ったりもしてきています。
さらに結納は両家がともに行う最初の行事となるため打ち合わせの段階でもめたりするケースもあるようです。
どちらの家のしきたりが正しくてどちらが間違っているというものではありません。両家の希望や考えを出し合いよりよい接点を見つけるようにしましょう。
関西の結納の場合一般的に結納品は男性側から贈るだけで女性側からは贈りません。
結納返しもしないことが多く、代わりに花嫁が新居へ引っ越しをする際などにおみやげとして適当な品物を贈ったりします。
結納品は「結納金」「熨斗(のし)」「寿恵広(すえひろ)」「柳樽(やなぎだる)」「松魚(かつお)」の5品が基本で、
7品、9品、11品と数が増えていきます。目録は品数には入れません。「結納金」「柳樽」「松魚」の3つはお金を包みます。
結納品は1品目ずつ独立して献上台にのせて飾りますが、それぞれ松竹梅や鶴亀などの飾りがついていて見た目にもとても豪華です。
この結納飾りは女性の家で挙式の日まで飾っておきます。またこの際に目録、受書、家族書、親族書を取り交わすのは関東地区と同じです。
結納に際し「ふくさ」「ふろしき」「広蓋(客にものをすすめるときに使う盆)」などの
結納調度品を用意する場合もあるようです。これは男性側が準備しそれぞれに男性側の家紋を入れます。
正式な結納の前に婚約の意思を明らかにする「扇納め」という儀式が行われることもあります。
お見合いで結婚を決めた場合や恋愛中で結納までに期間がある場合などに男物扇子と女物扇子を取り交わして行うものです。
女性側で用意した婚礼家具などの新居への搬入を「荷出し」「荷送り」として儀式的に取り扱う地域もあり、それに伴うしきたりも実にさまざまなものです。
A 男性が納めた結納金でいちばん回答が多かったのは100万円で全体の平均は72万8000円でした。
結納金の目安として男性の月収の2〜3ヶ月分くらいといわれていますが決まりはありません。
もともとは花嫁側の大きな負担となる支度(衣装代など)の一部に使ってください、という意味で贈られていたものなので男性側の経済状態や
両家の考え方などを検討したうえで決めるのがいいでしょう。
結納返しについては関東では半返し(半額を返す)が一般的です。関西では結納返しはせず女性本人が支度金として新居へ持っていくケースが多いようです。
最近では結納返しをなくし、その分結納金の額を減らす傾向にあるようです。また結納金の代わりに指輪などの記念品を贈るケースも増えてきました。
結納金を贈る場合市販の結納セットにはお金を包む紙がついていますが、そうでない場合は金額に見合ったのし袋に包むか半紙で中包みして奉書紙に包みます。