食器も調理器具も材質によって扱い方は異なります。毎日使うものだけについなおざりにしがちですが、それぞれに合った扱い方をすれば いつまでも長持ちします。ここでは扱い方の特殊なものや覚えておきたいメンテナンス方法をご紹介します。
A 銅製品は手入れが悪いとツヤがなくなり、さびたり、緑青(ろくしょう)を生じたりします。
緑青や黒ずみは塩に酢を加えたものを布につけてこすると元どおりのツヤが戻ります。
しかし銅は塩分に弱いので、磨き終わったら手早く水洗いをして柔らかい布でふくことが大切です。
ホーローは鉄などの金属に、ガラス質の釉薬を焼きつけたもので硬質のスチールタワシや、金属のへらなどを使うと表面のガラス質の部分に傷がつきます。
ホーロー鍋を焦げつかせた場合はガーゼに重曹を溶かした液をつけて磨くように洗いましょう。
ひどい焦げつきにはスプーン1杯の重曹を加えた水を入れ、そのまま4〜5日置いて焦げをふやかしてから柔らかいスポンジでこするときれいになります。
A 鍋の質によって焦げつきの取り方が違います。ホーロー鍋の場合は上記の要領で取りますが、 アルミやステンレス製の鍋の場合もなるべく表面に傷をつけないように取ることが大切です。 焦げ取り専用の洗剤も市販されてはいますが鍋によっては使えないので下記の方法がおすすめです。 これは少し時間がかかるのですが、鍋に傷をつけることなくきれいになります。 もっとひどい焦げつきの場合天日に干してから水を張り、煮立てることをくり返すと徐々にきれいになります。
1.まずは木べらで取れるだけこそげ取ります
2.水を張って中火にかけ、ゆっくりと煮て焦げをふやかします
3.ナイロンタワシでこすり、取れない場合は2から繰り返します
A アルミ鍋は水を煮立てただけでも内側が黒くなることがあります。野菜をゆでたりしても黒ずんだりシミのようになったりします。
そのまま使いつづけると水面の位置から下だけが真っ黒になってしまうので早めにきれいにすることが大切です。
日ごろから使ったらすぐに中の料理を別器に移し、手早く洗うことが大切で料理を入れたまま長い時間置くのは感心しません。
アルミは酸や塩気に特に弱いのでこれらの味つけの料理はなるべくアルミ鍋以外を使うほうがいいでしょう。
黒ずみを取る方法も酸や塩でアルミの表面を溶かして磨くことにほかなりません。
軽い黒ずみはリンゴの皮を入れた水で煮立てるとリンゴの酸の働きでとれます
かなりひどい黒ずみはアルミ専用の洗剤をつけたスポンジでこすります
いずれも汚れが取れたら手早く水洗いをしてふきんで水気をとりましょう
A 土鍋は扱い方が悪いと割れたりひびが入ったりします。使用前に鍋底に水気がついたまま火にかけると割れることがあります。
また、火から下ろした熱い鍋を水につけるのも禁物です。このように急激な温度変化や鍋底の水気は土鍋の寿命を縮めます。
新しい土鍋は使う前に塩をひとつまみ入れた水をたっぷり張って弱火で1時間ほどコトコト煮ましょう。
火を止めて中のお湯が冷めるまでそのままおくと鍋の地が引きしまってひびが入りにくくなります。
もしひびが入ってしまって水漏れするようならおかゆを炊きそのまま冷まします。米のデンプンがひびをふさいでくれるのです。
完全に冷めるまでひと晩ぐらいおいてから洗うと効果的です。洗ったらよく乾燥させておくことも土鍋を長もちさせるポイントになります。
たっぷりの水にひとつかみの米を入れ気長に煮ておかゆにします