お祝いは特に形式にこだわらなくても、ささやかでも真心込めて祝福するのがいちばんの贈り物。 しかし相手によっては礼儀知らずと取られることもあります。せっかくの心が相手に伝わらないのは残念です。 一応の決まりを知っておくとよいでしょう。
出産という大仕事を終えたお母さんは十分に休養することが必要です。肉親やごく親しい人以外は産後すぐにお見舞いするのは遠慮するようにしましょう。
お祝いの気持ちを早く伝えたければ、お宅に電話して家族にお祝いを述べるか、祝電やお祝いの手紙を。
花に力−ドを添えて届けてもよいでしょう。花は香りの強いものや枯れやすいものは避けて、そのまま飾れるアレンジメントがおすすめです。
実際にお祝いにうかがうのは退院後、赤ちゃんが生まれて7日日のお七夜が過ぎてから。母子ともに少し落ち着いたころがよいでしょう。
1ヶ月以内が目安です。訪問するときは電話で都合のよい日を聞いてからうかがいます。
お母さんの休もまだ完全に回復していないうえ、赤ちゃんへの授乳などで睡眠不足が続く毎日なので長居はせず、赤ちゃんの顔を見てお祝いを伝えたら早目に引き上げるようにします。
また、赤ちゃんは抵抗力も弱いので、風邪気味のときはお見舞いは控えましょう。
一般的なのはベビー服、ベビー用品ですが生まれてすぐ使うものはすでに用意していると思うので、半年から1年後に使えるものを選びましょう。
ただし、同じものが重なりがちなので下着類やタオル、ガーゼなどの消耗品がいいでしょう。赤ちゃんの身長が測れる目盛り入りのバスタオルなどもあります。
親しい友達なら「ベビーシャワー」を。必要なものをリストアップしてもらって仲間同士でその中から選ぶやり方です。品物が重ならないようになるので合理的です。
欧米の習慣にならって、幸せのシンボルの銀のスプーンに赤ちゃんの名前と誕生日を刻んで贈るのもおしゃれです。
これはデパートで扱っています。ほかに金やプラチナのベビーアクセサリーもよいでしょう。小さなサイズの指輪は大人になったらペンダントヘッドとして使えます。
また、赤ちゃんのものに限らず、お母さんに産後用の前開きドレスやブラウス、家族でお祝いしてもらうためにシャンパンや紅白のワインなどをプレゼントするのはいかかでしょうか。
2人目以降の赤ちゃんのお祝いは身内以外省いても失礼にはなりません。贈る場合でも初めの赤ちゃんより少なめの金額というのが一般的です。
でも親戚や親しくしている人なら2人目、3人目も同じようにお祝いしてあげたいものです。ベビー服やベビー用品など普段使うものは上の子のおさがりで
十分間に合うので、レースのついた外出着やブランド物のよだれかけ、名前入りのタオルなど、実用的でも少し夢のあるおしゃれなもののほうが喜ばれるでしょう。
1人目のときに銀のスプーンやフォトスタンドをプレゼントしたのなら、おそろいや同じものの色違いにしても記念になるでしょう。
また出産や子どもの世話で疲れているお母さんに、慰労の気持ちを兼ねて花束やお菓子を贈るのもよいお祝いになります。
お祝いをもらったら1ヶ月以内を目安にお返しの品を贈ります。お返しはお祝い金の3分の1から半額程度でするのが一般的。
場合によっては金額に関係なく同じものに統一してもかまいません。紅白の砂糖やもち、石けんなどが一般的ですが、入浴剤やタオル、キッチン用品などの実用品でも。
お返しの表書きは「内祝」として赤ちゃんの名前を入れ、水引は蝶結びにします。デパートなどから送ってもらう場合は、お礼状を出すようにしましょう。
また出産のときにお世話になった病院の医師や看護婦さん、助産婦さんへのお礼も忘れずに。この場合は退院するときに菓子折や現金を「御礼」として渡します。
赤ちゃんが死産だった場合などは、両親ともショックを受けていますから、しばらくして様子をうかがってから「御見舞」として花や果物を贈るようにしましょう。