お祝いは特に形式にこだわらなくても、ささやかでも真心込めて祝福するのがいちばんの贈り物。 しかし相手によっては礼儀知らずと取られることもあります。せっかくの心が相手に伝わらないのは残念です。 一応の決まりを知っておくとよいでしょう。
入園で集団生活が始まり、入学で長い学校生活がスタートします。幼い子どもにとっては期待感ばかりでなく不安と緊張が入りまじっているはず。
家族はそんな子どもの気持ちを理解し、スムーズに新しい環境に入っていけるように気を配ってあげることも大切です。
家族そろってお赤飯とごちそうでお祝いをしてあげましょう。
受験という難関を突破した高校生や大学生の場合は喜びもひとしおのはず。入学祝いを兼ねた合格祝いをしてあげるほうがうれしさを実感できるかもしれません。
親しい間柄なら友人のお子さんにお祝いをしてあげるのはどうでしょうか。お祝いを受けることによって子ども自身も、きっと自分の成長を自覚していくでしょう。
高価なものより実用的なものを買ってあげましょう。入園祝いには通園用の履きやすい靴や靴下、帽子、
おそろいのレインコートと雨傘などの身のまわり品、そのほか絵本、クレヨン、粘土など。
小学生の場合ランドセルや学習机などは、普通祖父母や両親が贈るので、親戚や知人からは文具セット、鉛筆削り、電気スタンド、目覚まし時計など。
学用品などの持ち物にはるネームシールや名前入りの鉛筆を贈るのも喜ばれるでしょう。デパートの学用品売り場で扱っています。
学校によっては規定の品があるので、両親に何が必要か聞いてから贈るように。
またなにかとお金のかかる時期、現金を贈るのもよいでしょう。お祝いは入園・入学式の2〜3週間前には届くようにします。
中・高校生の場合は、好みがはっきりしてくるのでできれば本人の希望を聞いてから贈ります。
一般的には腕時計や万年筆、革製の定期入れや財布、辞書など。
身のまわり品ではセーターやポロシャツなどです。好みがわかっていたらCDやコンサートのチケットも喜ばれるでしょうし、好みがわからない場合は現金や商品券、図書券を贈ります。
大学生なら現金はもちろん、ひとりで生活を始める人には電子レンジやオーブントースターなどの生活用品が役に立ちそうです。また高級レストランに招待してあげるのもよいでしょう。
特にお返しの品は必要ありません。本人がお礼にうかがうか、手紙で気持ちを伝えるだけで十分です。
幼い子の場合は、礼状に本人の描いた絵や入園式の記念写真などを同封したり、または電話で「ありがとう」のひと言を言わせるようにします。
感謝の気持ちをきちんと伝えることを覚えさせるのも大切なしつけです。
また、先方のお子さんが入園や入学を迎えたときにお祝いをしてあげることがお返しの代わりになります。先方にそういう機会がない場合やあまり親しくない人からお祝いを
いただいた場合などは、礼状に添えて簡単なお返しの品を贈ってもいいでしょう。この場合の表書きは「内祝」となります。