暮らしの基礎知識

お祝い

お祝いは特に形式にこだわらなくても、ささやかでも真心込めて祝福するのがいちばんの贈り物。 しかし相手によっては礼儀知らずと取られることもあります。せっかくの心が相手に伝わらないのは残念です。 一応の決まりを知っておくとよいでしょう。

初節句

初めて迎えるお節句。生まれたばかりなら翌年にお祝いを延期します

初節句は赤ちゃんが生まれて初めて迎えるお節句で、女の子は3月3日の桃の節句=ひな祭、男の子は5月5日の端午の節句をいいます。 赤ちゃんがそれぞれのお節句の3週間以内に生まれた場合は、初節句のお祝いを延ばして翌年にすることがあります。
地方によっては初めて迎えるお正月に男の子には破魔矢(はまや)と弓、女の子には羽子板などを贈るところもありますが、これも初節句のひとつです。
静岡県浜名のあたりでは、1月11日にお供え餅をあずきがゆに入れて近所の子どもたちに配る習慣があるそうです。 また、瀬戸内海から北九州にかけては、八朔(旧暦の8月1日)に初節句のお祝いをするなど地方色豊かな行事がいろいろあります。

母方の実家から人形を贈ります

お節句の人形は母方の実家が用意するのが昔からのしきたりですが、近ごろはあまりこだわらないようです。 お祝いをするのは身内や親戚、ごく親しい友人の間ですので、希望を聞いて同じものが重ならないように注意しましょう。
女の子にひな人形を贈る場合、最近の住宅事情を考えて豪華な段飾りでなく内裏(だいり)びなだけでも。 最初は内裏さま、翌年は三人官女というように買い足してあげるのもよい方法です。一度に買うより毎年少しずつ育っていることを実感できるかもしれません。 女の子は結婚するときにひな人形を持っていく習慣のある地方もあり、長女に内裏びなを贈ったら次の子にも同じように贈ってあげます。
男の子の場合は、鎧兜や金太郎などの五月人形、鯉のぼりなどを。長男に鯉のぼりを贈ったらやはり次男にも同様にするのですが、 長男より上等にならないようにしましょう。いずれもお祝い品はお節句の人形でなくても市松人形やぬいぐるみ、おもちゃ、ベビー服、お節句にちなんだお菓子などでもよいでしょう。
地方によっては、今でも初節句を盛大に祝うところもあり、こういう席に呼ばれたら現金を包んでもよいでしょう。
お祝いを贈るときは2週間くらい前までに届くようにします。

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節句が終わったらなるべく早くお返しを

初節句のあと1週間以内にお返しをします。品物は角砂糖や干菓子(ひがし)、かつお節などが一般的。 また、初節句のお祝いの席に招待した人にはお返しはいりません。 おみやげ代わりに桃の節句なら、ひなあられやよもぎもち、端午の節句にはちまきやかしわもちなど、お節句にちなんだお菓子類をお渡しすればよいでしょう。
お祝いの席に招待しなかった人や高価なものをいただいたときにはお返しをします。お返しはいただいた額の半額が目安です。 表書きは「内祝」とし、赤ちゃんの名前を書きます。水引は蝶結びで、品物はタオルセットや石けんなどの実用品を。
実家宛てなら、赤ちゃんの写真や成長の記録を撮ったビデオを添えれば喜ばれるはずです。

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