お祝いは特に形式にこだわらなくても、ささやかでも真心込めて祝福するのがいちばんの贈り物。 しかし相手によっては礼儀知らずと取られることもあります。せっかくの心が相手に伝わらないのは残念です。 一応の決まりを知っておくとよいでしょう。
お宮参りは生まれて初めて氏神さま(その土地を守る神様)にお参りして、赤ちゃんが無事に誕生したことを感謝し元気に成長することを祈願するものです。
お参りするのは、男の子なら31日目、女の子なら32日目が一般的ですが、地方によって100日目に行うところもあるようです。
日にちにこだわらず、生後1ヶ月前後の天気のよい日、母子ともに体調のよい日にしましょう。
当日は、父方の祖母が赤ちゃんを抱いてそのあとに母親が従うのがしきたり。これは産婦の体をいたわり、赤ちゃんが生まれた喜びを祖母も味わうという意味があります。
現在では両親だけで参拝したり、双方の祖父母ともに付き添うこともあります。
本来は氏神さまにお参りするものでしたが、行きやすい神社でよいでしょう。たとえ有名でも遠方の神社へ生後1ヶ月の赤ちゃんを連れていくというのはかわいそうです。
お宮参りのお祝い着は母方の実家が贈るのが昔からの習わし。
お祝い着は男の子は黒か紺地の五つ紋で松や鶴、鷹の勇ましい模様入り、女の子はピンクや朱色の地に四季の草花などの友禅模様の着物が正式です。
赤ちゃんに白の内着を着せて抱き、お祝い着を上から掛けます。この場合付き添いの祖母と母親は準礼装で無地の紋付きか訪問着、付け下げなどの着物がよいでしょう。
お祝い着はレンタルもあります。着物でなくてもあとで利用できるベビードレスでよいのですが、どんな服装でも新しいものを着せてあげたいものです。赤ちゃんがベビードレスなら、
付き添いの人もワンピースやスーツにするなど、赤ちゃんと親の服装のバランスも取るようにしましょう。
お参りはそろって神前で合掌して祈願するだけでよいのですが、前もって頼んでおけば、祝詞(のりと)やおはらいを受けることもできます。
結婚シーズンや祭事の多いときには混むこともあるのであらかじめ予約しておきましょう。
祝詞、おはらいをしてもらったときの謝礼はその神社の決まりに従います。決まっていない場合は5千円〜1万円が目安です。表書きは「御玉串料」(おたまぐしりょう)
または「御初穂料」(おはつほりょう)で赤ちゃんの名前を入れます。蝶結びの水引で「のしつき」にします。
お宮参りが済んだあとは、親戚やお世話になったお宅にお礼のあいさつに回りますが、首のすわっていない赤ちゃんに遠出は禁物です。近くに住む親戚やご近所ぐらいでいいでしょう。
この場合内祝いの品を持参します。